ジャズとクラッシックの見事な融合!カプースチン「8つの演奏会用エチュード」

カプースチン:8つの演奏会用エチュード(ショット・ミュージック社)

21世紀に入ってから年々人気が高まり、今や世界中で多くのピアニストがレパートリーに取り入れているカプースチン。残念ながら、2020年7月2日に82歳で亡くなりました。今回は、定番の人気を誇る「8つの演奏会用エチュード」Op. 40の楽譜をご紹介します。

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「8つの演奏会用エチュード」Op. 40

Kapustin 8 Concert Studies (SCHOTT)
カプースチン:8つの演奏会用エチュード(ショット・ミュージック社)

「8つの演奏会用エチュード」Op. 40は、カプースチンの曲の中でもとりわけ演奏機会が多く、素晴らしい内容の曲集です。各曲に標題がつけられていて、スウィング、ブギウギ、ジャズ・ロック、サンバ風などそれぞれ個性も異なり、全曲通して弾かれることもあります。難易度は上級以上です。

以前、全音楽譜出版社からカプースチン本人による指番号や詳しい解説が載せられた本が出ていたのですが、廃番になり中古本にはプレミアが付いています。現在はショット・ミュージック社からカプースチンの楽譜が数多く出ていて、ダウンロード版も購入可能です。

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「8つの演奏会用エチュード」の曲目

  • 第1番 前奏曲(Prelude)
  • 第2番 (Reverie)
  • 第3番 トッカティーナ(Toccatina)
  • 第4番 思い出(Remembrance)
  • 第5番 冗談(Raillery)
  • 第6番 パストラール(Pastorale)
  • 第7番 間奏曲(Intermezzo)
  • 第8番 フィナーレ(Finale)

カプースチンはジャズの語法とクラシックの様式を見事に融合させました。楽譜はクラシックの書法で書かれているため、アドリブのような部分も全て記譜されています。とはいえ、伝統的なクラシックに慣れている奏者には難しく感じる部分もあるかもしれません。ジャズのリズムや奏法について調べたり、ジャズを聴いて感覚を身につけることも演奏に役立ちます。カプースチン自ら演奏している録音も参考にしてみましょう。

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収録曲をYouTubeで聴いてみよう!

「8つの演奏会用エチュード」Op.40(全曲)by ニコライ・カプースチン

(from: Precipotato)

「8つの演奏会用エチュード」より 第2番 夢

(from: Richy6202)

「8つの演奏会用エチュード」より 第3番 トッカティーナ

(from: Yuja Wang – Topic)

「8つの演奏会用エチュード」より 第6番 パストラール/ 第7番 間奏曲/ 第8番 フィナーレ

(from: Wim de Haan)

「8つの演奏会用エチュード」より 第8番 フィナーレ

(from: madlovba3)
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楽譜はこちらから


いかがでしたか?独創的で素晴らしい曲ばかりですね。弾くのが難しい曲が多いですが、ぜひチャレンジしてご自身のレパートリーに加えてみてください。またレパートリーにお持ちの方はこのサイトの難易度投稿にもぜひご参加ください!(投稿の方法はこちらをご参照ください。)

「8つの演奏会用エチュード」と並んで人気の高い「24のジャズ・プレリュード」Op.53も要チェック!

TeeJay

TeeJay
ピアノ教師。海外のとある国でピアノを教えつつ感じたのは、良質の楽譜に容易に接することができる環境は本当にありがたいということ。ピアノレッスンや練習で、テクニックの習得だけでなく、音楽を表現する楽しみを味わうのに役立ついろいろな楽譜をご紹介しています。

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